サバイバル・アカウンティング

人工知能(AI)が代替できる仕事の筆頭に挙げられる経理職。生き残りをかけた経理マンの現在進行形の物語。

未経験からの経理への転職

経験が重要視される経理

こんばんは、今日は私が経理へと転職した際のことを書きたいと思います。

 

経理への転職を決意してから、経理の求人情報を見ましたが、異様とも思えるほど、経験が必須の求人ばかりでした。

当時は2008年だったと思いますが、確かにそれほど景気は良くなかったこともあります。

 

ただ、少なくても未経験で経理の正社員になれるような求人はなかった思います。

あったとしても、経験者が優遇されるでしょうから、相当狭き門だったと考えられます。

 

確かに、経理は向き不向きがあるような気がします。

自分も経験する前と後では、経理という仕事に対する感覚がまるで違っていたような感じを持っています。

 

教える方も、借方や貸方から教えるのもしんどいでしょうし。

とはいえ、当時の私は簿記3級すら持っていない無資格状態で、もちろん少しは勉強してみましたが、借方や貸方さえもちゃんと理解できていないような状態でした。

 

しかし、経理への転職を決意してまった以上、他にやりたいことも見つからなかったので、最初から正社員という道はあきらめて、派遣やアルバイトで経理の経験を積もうと考えました。

正社員から派遣やバイトになることは、正直虚しい感じもありましたが、背に腹はかえられず、決心しました。

 

いくつか派遣会社から紹介された会社を受けてみましたが、派遣ですらなかなか決まらず、気がつけば前職を辞めてから2ヶ月ほど経っていました。

半ばあきらめかけていたのですが、派遣会社の営業さんに恵まれたこともあり、とある外資系企業で、未経験でも受けられる紹介予定派遣の求人を紹介してもらいました。

 

社員が10数人程度の小さな日本法人でしたが、運良く採用して頂き、経理としてのキャリアをスタートさせることができました。

あの時、あきらめなくて本当に良かったと今でも思います。

 

2018年現在は、比較的好景気であることや人手不足ということもあり、10年前よりは全然チャンスがあるとは思うので、経理職に興味がある人には、ぜひチャレンジしてみてほしいです。

ずっと続けるかどうかは別にして、経理は会社の数字に携われるという点で、きっと将来役に立つと思います。

 

今日はこの辺で。

次回は経理を始めた頃の体験を記したいと思います。

私が経理になった理由

 

こんにちは、今日は私が経理を目指した理由をお伝えしたいと思います。

 

最初から経理を志していたわけではなく、初めて就いた職業はシステムエンジニアでした。

新しいもの好きだったので、業界は漠然とIT業界が良いなと思ってました。

そして性格が極度の人見知りなので、できるだけ人と話す必要のない仕事を考えていました。

 

そこで思い付いた仕事がITの技術者でした。

なんとなくパソコンの前でずっとカタカタやってるイメージが強かったからです(当然、実際はちょっと違いましたが)。

 

運良く何社か受けたIT企業から内定をもらえましたので、そこに入ることにしました。

入社後は主にハードウェアに関する業務が主でした。

システム設計やヘルプデスクをそれぞれ1年ほど勤めましたが、2年で退職することにしました。

 

退職理由は若かったこともあって、なんとなく社風が合わないとか、他にやりたいことがあるとか、適当に見繕いました。

でも、実際にはIT業界は日進月歩で新しい技術の勉強をせねばならず、やっていく自信がなかったことが主な理由でした。

 

次の仕事を何にするかに当たって、前職のデメリットから参考にして考えました。

すなわち、勉強しておけばある程度、普遍的な知識を活用できる仕事が良いのではないかと思ったのです。

 

そこで思い付いたのが、経理でした。

会計基準の違いはありますが、複式簿記の考え方は基本的に万国共通なので、簿記や会計を勉強していけば、普遍的な知識を身につけることができると考えたのです。

IT業界は次々に新しい技術が出現するので、せっかく身に付けた知識が陳腐化してしまう恐れがあるという思いがありました。

 

また、会社の数字を理解できるということは、将来どのような立場になっても役に立つと思いました。

例えば、昇進して管理職になっても、自営業を始めたとしても、起業したとしても、必ず会社の数字と向かい合う必要があると思うので、経理というキャリアを経験することは、決して無駄にはならないのではないかと考えました。

 

さらに、前述の通り私は人見知りなので、経理という仕事も電卓やエクセルと向き合っていて人と話す必要が少ないというイメージもあったので、自分には天職に思えてきました。

 

ということで私は経理への転職を決意しました。

今思えば、最初の仕事で配属がソフトウェア部門だったら、今AIなどへの理解がもっとあったんだろうなぁと思います。

 

では今日はこの辺で。

次回は実際に経理に転職した際のお話をしたいと思います。

AIによる経理職代替可能性の衝撃

AIの経理職代替可能性

こんにちは。

 

AIが代替できる仕事として挙げられることが多い経理職ですが、どの程度のものなのかまとめてみました。

 

まずは週刊ダイヤモンド

機械に奪われそうな仕事ランキングを掲載しています。

 

機械に奪われそうな仕事ランキング1~50位!会計士も危ない!激変する職業と教育の現場 | 『週刊ダイヤモンド』特別レポート | ダイヤモンド・オンライン

 

やはり、ありました、会計・経理事務員が50位にランクイン。

思ったよりランクが低かったですが、衝撃なのは会計士が2位にランクインしていることです。

日本の公認会計士は、弁護士の次に難しい試験をパスしないとなれない職業なのに、経理事務員より遥かに上位にいることは、恐ろしいことです。

 

次は野村総合研究所とオックスフォード大学との共同研究による、人工知能やロボットで代替される国内の職業の確率の試算です。

 

https://www.nri.com/~/media/PDF/jp/news/2015/151202_1.pdf

 

この中で、代替可能性の高い100種の職業が書いてあります。

バッチリありました、「経理事務員」との記載が。。。

 

そして上記の調査より前の論文ですが、同じくオックスフォード大学によるもので、最後に代替可能性のランキングが記載されています。

 

https://www.oxfordmartin.ox.ac.uk/downloads/academic/The_Future_of_Employment.pdf

 

このランキングは代替可能性が低い職業のランクが高く、代替可能性が高い職業のランクが低いという書き方をしています。

 

経理はおそらく"Bookkeeping, Accounting, and Auditing Clerks"かと思いますが、なんと702位まである中の671位です。

もっと衝撃なのは、代替可能性が98%ということです。

 

なぜ経理は代替可能性が高いのか

ご覧頂いた通り、経理職がAIによる代替の可能性が高いことは、確実のようです。

もちろんこのような調査が本当に当たるのかはわかりませんが、思い当たる節はあります。

 

経理は正直ルーティンワークが多いです。

決まったスケジュールで入出金、税務申告、決算業務などが発生することが多く、突発的な業務は比較的少ないように感じます。

 

また、簿記というシステムはかなり論理的なものなので、機械が得意とする分野です。

今でも、会計システムが自動的に仕訳をしてくれたり、その補助をしてくれたりしているので、紙と電卓で最後までやっていた昔に比べたら相当、機械に頼っていると思います。

 

また、仕訳を始め、決まったルールでやる仕事が多いので、個人の主観を入れた処理がしにくい、つまり個性が出しにくい仕事でもあるような気がします。

 

いずれにせよ、今と全く同じ状態で経理という仕事ができるとは思わない方が良さそうです。

上記のような調査が本当だとしたら、将来的に必要とされる経理の人数は、相当少なくなるでしょう。

いやはや、どうしたものか。

 

今日はこの辺で。

 

 

 

 

ブログ開設と初投稿

自己紹介

はじめまして、えんと申します。

大学生以来、15年ぶりくらいにブログを始めてみました。

最初なので、簡単に自己紹介したいと思います。

 

東京都内の外資系企業で経理をしている30代後半の男です。

来年には勤続10周年を迎える予定です。

 

経理という仕事にそれなりのやりがいと適性を感じながら過ごして来ましたが、最近はこのままで良いのか、考えさせられる情報を耳にするようになりました。

それが人工知能(AI)です。

 

みなさんもニュースなどでAIの話題はよく聞くと思います。

AIの進化によって、これまで人が行っていた仕事がAIにもどんどんできるようになって来ています。

例えば私の家でも、掃除は今やロボット掃除機に任せていて、自ら掃除機をかけることはほとんどなくなりました。

 

このように家事を代わりにやってくれるのは、非常に助かるのですが、AIは家の仕事だけじゃなく、会社の仕事までも代わりにできるようになっていくようです。

そして専門家が「AIが代替できる仕事」という調査の類で、必ずと言っていいほど上位に挙げられるのが、我が生業の経理なのです。

 

このブログのテーマ

このような調査が本当に的中するのかは私にはわかりませんが、AIが人間の仕事を徐々に代替していくことは間違いないようです。

果たして経理職という仕事はこの先も存在するのでしょうか。

 

正直なところ、これまで続けて来た経理という仕事をあっさりAIにすべて任せるということは俄かには信じられないし、できれば続けて行きたいと思っています。

でもどの程度かはわかりませんが、おそらくは経理もAIが影響することは確実でしょう。

まあ確かに定型業務が多い仕事でもありますしね。

 

ということでこのブログでは、私が経理として生き残っていくために、何をするべきかを考えながら、思ったことや実施してみたことなどを、つらつらと書いていきたいと思います。

 

同じようなことを感じている経理の方もたくさんいると思いますので、この問題について一緒に考えていければと思っています。

経理以外の方でも、自身の職業とAIの関係について、思うところがあるかもしれません。

 

更新は毎週末にできればと思っています。

ネタ切れで本来のテーマと外れたことも書くかもしれませんが、ご容赦ください。

 

最後に「サバイバル・アカウンティング」というブログの名前ですが、今やっているドラマ「サバイバル・ウェディング」から拝借しました。

あちらは生き残りをかけた結婚のお話(6ヶ月以内に結婚できなければ会社をクビという設定)ですが、こちらは生き残りをかけた経理の話になります。

 

それでは、今後もどうぞよろしくお願いします。